2023/5/5の日記
ナートゥを存じ上げた
映画「 RRR」を見てきた。
元々気になっていてタイミングをうかがっていたところに、母親の強いすすめでついに観に行くことになった超話題作。
昔からじっと映画鑑賞ができなかったが最近克服してきて2時間半の映画くらいならがんばって見られるようになった、というレベルの映画レベル赤ちゃんの自分に3時間の長丁場なんて大丈夫か?と心配になったが、先に一度ナートゥを存じ上げていた母親曰く「あっという間に感じるから大丈夫!」とのことだった。
マジで駆け抜けるような3時間だった。
「話題作は逆張りせずに見ておくべき」をミッドサマーやパラサイトで学んだためこれは繰り返しの感想になるが、良いにせよ悪いにせよ話題作には話題になるだけの何かがある。まさに今回もそうだった。
ここから先は自分の脳直感想を綴る。考察とか丁寧な解説とか、そういうのが見たい人は別のサイトを見てください。映画鑑賞経験が浅いドクソ素人の感想です。攻撃しないでね。
※この先は映画「RRR」のネタバレを含みます。
そらアニオタはRRR好きよ
日本の作品に多く触れていると、どうしても実写作品にはある程度の現実感を求めがちだ。日本の実写作品であまりに現実からぶっ飛んだ事をされてしまうと、寒さや引きなどのネガティブな感情が出てきがちである(あくまで自分は)。だが現実だけ見ているのも嫌なので、代わりにアニメを見るわけだ。他国の勢いもついてきたとはいえ日本のアニメ市場はまだまだ活発であり、技術力も高い。そんなわけでとびきりの非現実を味わうならアニメ、というのが自分の持論であった。
だがどうだろう、インド映画「RRR」は。
多少なら銃で撃たれても大丈夫。バイクはぶん投げる。鉄格子だってマジになれば素手で外せる。そういったある程度頭のネジ飛ばさないと許容できない「そうはならんやろ!」が定期的に訪れる。これがものすごく気持ちいい。
また、突然始まるインド映画的演出(歌唱パート)もするっと受け入れられた。むしろ後半の方には「目(字幕)と耳(歌)と頭(処理)を同時に使わなきゃならんのか…このシーンは魂で感じたいのに!」と自身の語学力の無さを嘆くほどになっていた。
なんというか、アニメオタクの性質とこの作品は相性が良い。
アニオタには「急に歌うよ」の文化もあるし、〇〇族の末裔…とかなら超人的パワーがあってもまあ〇〇族の末裔ならそうか〜となるし、「教えられる側として受け取った言葉を教える側として渡す(装填…のやつね)」というようなセリフ回収も熱い。オタクの好きなものが大体入っている。
この作品は応援上映とかではなく、個人的にはもっとこう…ニコニコのコメント付きで見たいというか…そんな感じでしたね…(インターネット初老)
魅せ方の「爽快さ」とストーリーの「重さ」
とりあえず細かいことは置いておくが、とにかく「気持ちいい〜!!!」となるシーンが多かった。物が壊れるとか爆発とか敵が倒れるとか、そういうのだけでなく「ここまで全てが上手く運ぶとご都合展開とかどうでも良いくらいいっそ清々しいぜ!」みたいな。
お屋敷襲撃の時の火と水を纏って対峙するシーンとか気持ち良すぎて笑ってしまった。NARUTOでこういうのありませんでした?その後もちょくちょくここ笑うとこではないよな、とわかっているシーンでも気持ち良さで顔がニヤけてしまっていた。
だが楽しいだけがこの作品ではない。イギリスの植民地支配と闘うインドの人達の話である。当然血も流れる。人も死ぬ。人種差別シーンも出てくる。なのでテレビとかで(自宅にテレビが無いので直接は目にしていないが)「ナートゥダンスが話題の楽しい映画!」みたいな感じで紹介されて見に行った人とかがいたとしたら普通にお気の毒に…とは思った。
そういった時代背景や、ふたりが背負うものの重さがしっかり描かれているからこそラーマやビームの「故郷の約束と親友との間での葛藤」がずしんと胸に刺さる。正直この辺の信頼し、対峙し、嘆き、闘うふたりの心理描写が激アツすぎてナートゥのシーンの記憶がぼんやりとしている。再履修が必要かもしれない…
闘いは赤色
赤は炎の色。血の色。土の色。昇格した軍服の色。火山の色。待ち人のリボンの色。様々な意味のこもった赤色を額に携えて英雄は闘う。
自分はインドの文化や宗教観などに明るく無いため、多分得られた感動はそのあたりの経験や知識を持った人よりも少ない。それでも十分すぎるほどに感動はしたけど。
推測だが主人公2人、モチーフとなった神様が明確にいそう。悲しいことに自分の持っているインド知識は黒執事で学んだ分しかなく…待てよあれちょうど同時期くらいのイギリスの話だ!!!
己の知識不足を恨んだ。
総括
とにかく熱いぜ、RRR!
だけども重いぜ、RRR!
まずストーリー把握して、大丈夫そうならナートゥをご存じになれ!
キツそうなら無理はするな!
そんな感じでした。あと猛烈に鑑賞後に東京喰種を読み返したくなりました。きっと両方とも「素性を隠した敵同士がお互いの本当の姿をを知らぬまま交流し、血を流しながら敵対したりお互いの守るべき世界を知って共闘したりする話」だったからかな。とりあえず実家から全巻持って帰ります。
語り足りないけど疲れてるので後でまた追記するかも。知識を補充して再履修もありえる。
とにかくカロリーを使う映画だった。グラブジャムンとか食べてカロリー補給したいですね。